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三原臨空商工会が主体となった、商工会会員企業の販路拡大を目的とした本プロジェクト。商工会単体が予算を持って取り組む全国でも珍しいプロジェクトです。企画からスタートするまで、その取り組み内容を余すところ無くご紹介します。
始まりは「地域を活性化したい」という熱い思いだった
三原臨空商工会・職員数名の「地方の企業が生き残るためにWeb活用は必須。商工会が音頭を取って何とかしたい。」の想いが、全ての始まりでした。同商工会の事務局を核に、産業の衰退が続く地方都市での生き残りをかけたプロジェクトはスタートしました。 プロジェクトメンバーは以下の9名。
- 大下知男氏(大下建設(株))
- 増田洋一氏(誠和工業(株))
- 中原直行氏(ブックセンター中原)
- 平畑隆浩氏(平畑建設(株))
- 玉浦清司氏((有)玉浦新聞販売所)
- 今井宏明氏(今井物流(有))
- 竹本直也氏(竹本建設)
- 岡野元夫氏(三原臨空商工会)
- 藤井忠昭氏(三原臨空商工会)
それに、コンサルタント1名、制作担当1名の外部要員を加えた計11名がプロジェクトメンバーです。このメン バーで骨格作りをしていきました。
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プロジェクトメンバーでの打ち合わせ |
理解を得るという苦労
説明会の様子
プロジェクトメンバーによる骨格作りを経て、次に取り組んだのは出店者募集。誰もがインターネット販売に理 解がある訳ではなく、パソコンに不慣れな事業者が多いのが実情です。先ずは理解を得る為の説明会を開催 することになりました。説明会に来てもらう為に行ったことは、
1:毎月定期的に送付している会報でお知らせ、
2:個別の電話や訪問、です。日頃から良好な関係を築いていることが幸いし、告知はスムーズに行われました。
そして、2012年11月28日に行われた説明会には、20名程の方が集まりました。
説明会の内容は、そもそもインターネット販売とは何か?から始まり、事業内容の説明、出店者がするべきこと、販促に必要になる自社の特徴の出し方、事業者にとって必要な心構えまで、どちらかというと実務的な内容よりもモチベーションを高める為の内容に力を入れて行われました。
結果、17社が賛同し、参加することになりました。オープンしてから順次掲載社数は増えるとしても、スタートの苦労をともにする17社です。
(※後日、社内事情や素材準備の関係で4社が掲載スタート時期を遅らせることとなり、スタート企業は13社に。)
各社の強みを引き出すヒアリング
2012年12月から始まった各企業への個別ヒアリング。三原臨空商工会の担当者とコンサルタントが掲載予定 の企業全てに訪問し、事業内容のヒアリングから強み出し、掲載する商品の決定、もしくは商品の開発まで含 めてするものです。
以下、各社のヒアリング内容です。
エトワール大池さん
1社目はエトワール大池さん。白竜湖近くで3代続く菓子製造・販売業を営んでおられます。初代の飴職人から 2代目の和菓子職人、そして洋菓子職人の当代へと綿綿引き継がれてきた「美味しさへのこだわり」。ひろしま ど真ん中市場では、その中でも特に顧客の要望が高いオリジナルの「どら焼き」と「ブランデーケーキ」を販売 します。試食しましたが、どちらもホントに美味しい。
ダイワカーズさん
2社目はダイワカーズさん。広島県内でも珍しい「トランポ改造専門店」です。トランポとはトランスポーター/ Transporter(輸送体/運び屋/運送車両の意味)を略した俗称ですが、趣味、遊びや仕事までパーソナルユー スに応じて内装を改造した車の総称です。トランポニーズはこれから日本でも更に広まって行く模様。是非多 くの人に知ってもらいたいお店です。
仙石組さん
3社目は仙石組さん。建設業から農業に進出し、今や知る人ぞ知る「自然薯」の名産企業に。職人気質の親 方と商売人気質の奥さんの名コンビで、更に多くのお取引先開拓を行っていきます。奥さんとの取材は、もう 取材の域を越えて品の良い「お笑い」を観たような楽しい時間でした。
仕出し風の里さん
4社目は仕出し風の里さん。尾道の有名フレンチの店を退職されて故郷に戻ってこられたオーナーが、様々な アイデアで旋風を巻き起こしています。ひろしまど真ん中市場での訴求内容を「おうち婚」に決められました。 大々的でなくこじんまりと行う葬儀が「家族葬」として静かなブームを呼んでいるように、結婚式においても何ら かの理由で「自宅を会場として」行うニーズが少なからず存在します。オーナーが長年培われて来られた結婚 式の企画。運営力と調理その他のサービスで、「おうちならでは」の素晴らしい結婚式をプロデュースされます。 乞うご期待!
今井物流さん
5社目はプロジェクトメンバーでもある今井物流さん。地元では知る人ぞ知る有名な「Web販売成功モデル企 業」です。元々は寝具・縫製品の配送センターだったことから社名に「物流」と付いていますが、現在は自ら 「体に良い寝具」の企画や製造を手掛けられ、これをインターネット通しで全国に販売しておられます。ネット 部門は女性陣がしっかり運営しておられるようで、写真撮影でも若き社長を囲んですっかり華やかな雰囲気でした。
ルミノさん
6社目はルミノさん。1500頭以上の牛を飼う牧場です。三原にこんな大きな牧場があるとは知りませんでした。 「ルミノ」という珍しい社名は、獣医でもある社長が牛の4つの胃のサイクルを表す「ルミノロジー」からとって命 名したのだとか。大きな牛舎を社長の子息に案内してもらいましたが、管理が行き届いていてものすごく綺 麗!飼育や肥育されている牛たちも皆「良い顔!」。これなら、間違いなく美味しいお肉になります。日本でこ こにしかないという「ジャージー牛と和牛を掛け合わせたF1牛(商標名「美泉牛」)」を試食したかったのですが、 あいにく在庫が無く又の機会に。
ドイ グランホさん
7社目はドイ グランホさん。社長の自宅に伺うと、何故か部屋中にフラメンコの写真や人形がたくさん!社長 はフラメンコが大好きで、自らもフラメンコギター奏者だそうです。社名の「グランホ」もスペイン語のGrandeグ ランデ(偉大な、大きな)とAjoアホ(ニンニク)をモジッた造語だとか。ここでは地元産のジャンボニンニクをオリ ジナルの「黒ニンニク」として商品化しています。10年後20年後の夢を語られる社長は、勤務先を定年退職さ れたお年とは思えないほど元気いっぱい。きっとフラメンコと黒ニンニクのおかげですね。若返りに効きそうで す。
三原Kansou工房さん
8社目は三原Kansou工房さん。15年前からあらゆるモノ(主には野菜や果物・肉さかな類などの食物)の「乾 燥」の魅力に取りつかれた経営者さん。試行錯誤を続ける中で、ついに巨額の資金を投じて日本に3台しかな い高機能の乾燥装置を購入されました。今では「人間と犬と猫以外は何でも乾燥する」と豪語します。今ここで は「乾燥トマト」が大人気。他にも「牡蠣」や「ナマコ」などの乾燥品がたくさんありましたが、個別の商品をお奨 めするよりユーザーさんからの様々な「乾燥オーダー」を積極的に受け入れていくのが可能性として拡がって 行きそうです。経営者ご自慢の3台の機械が皆さんからのユニークなオーダーをお待ちしております。
シンエイ産業さん
9社目はシンエイ産業さん。手袋や靴下などのメーカーで海外にも工場をお持ちの企業です。今回は「メイドイン ジャパン」にこだわってみたり、「女性・子供」にこだわってみたり、「知財(実用新案)」にこだわってみたり、と正に 「尖った製品」に焦点を絞りました。Webビジネスを任された社長のご子息の朴訥な語り口の中に、「日本の中小企 業の底力」が見えてきて何だか朝から嬉しくなりました。
フレッシュライフハマさん
10社目はフレッシュライフハマさん。大和町で地域の方々の生活基盤を支える食品スーパーです。しかし現在近隣の高齢化が進んでおり、新たな販売チャネル確立が急務。色々お話しをする中で、今回は日頃スーパーではお出ししていない「手間暇かけたオリジナル商品」をひろしまど真ん中市場に出品頂くこととなりました。それは、社長こ だわりの燻製!スモーカー作りから燻す木の選定・素材に最適な加工法など、聞けば聞くほど美味しそう!乞うご 期待です。
ラーメン康さん
11社目はラーメン康さん。まずは昼食時に立ち寄り看板のラーメンを食べつつヒアリングしようとしていたのですが、 お客様がひっきりなしに来店するため断念。改めて夕方の休憩時間に訪問し、取材。今最も注目を集める「三原の たこ天丼じゃ~!!」を中心に、新商品の「やわらかスモークたこ」や「たこ天丼のたれ」「たこラー油」まで、どれもこ れも美味しく楽しみな商品ばかり。マスターは地域活性化にも真正面から取り組む熱血漢で、その熱意と発想力で 店舗(現在3店)を引っ張っておられます。美人の奥様や娘さん、そして従業員さんのご協力を得ながら、更に飛躍 していく事間違いなさそうです!
川上シート製作所さん
12社目は川上シート製作所さん。保温・断熱ジャケットや冷凍車間仕切りパネルなどを主に製作しておられる企業 ですが、今回「ひろしまど真ん中市場」に出品されるのは、「防爆シート」。名前の通り、建築・土木現場等で行われ る発破工事の際の岩石の飛散を防ぐ、強靭な耐性を持ったシートです。このような特殊シートを製作している企業 は全国でもほとんど無いそうですが、逆に言えば用途も限られており顕在化市場は決して大きくありません。現在、 建設関連以外に「スポーツ用防護ネット」などの補強材に使われていますが、それ以外の用途開発が重要となりそ うです。東レの「テトロン糸」を使っており、市販されている帆布とは比較にならない強度と伸縮性に優れ、しかも水 分を吸収しないので極めて軽く取り扱いが簡単です。
羽倉ブロイラーファームさん
13社目は羽倉ブロイラーファームさん。この地で昔から養鶏業を営まれている企業です。獣医をしておられる2代目 がどこよりも綺麗な環境で鶏を飼育し、その肉を使ってお母様が丹精込めて作る燻製商品は楽天市場でも大人 気!今回、ひろしまど真ん中市場では、一般消費者からのニーズが強いモモ肉(骨付き肉やゴボウ・チーズ入り 肉)ではなく、プロに人気の「ムネ肉の燻製」を飲食店などBtoB様式にして売り出します。試食させて頂きましたが、 これは「ワインに合う」と直感。お土産に買って帰り、家で早速ワインと一緒に食べると・・・もうサイコーでした。
山陽メンテナンスさん
14社目は山陽メンテナンスさん。コンプレッサーの修理・販売をメインで手掛けられるこの企業。無料で現状の診断 を行い、その上で顧客にとって最も良いと思われる省エネ化の提案を行います。社長の口ぐせは「お客さんに喜ん でいただけるようにすること」。365日対応、旧機の下取りや無償引取処分、中古品との組み合わせによるコストリ ダクション提案、一貫施工によるトータルコスト圧縮、などなど聞けば聞くほど「一度請け負うと、ず~っとお付き合 いが続くお得意さんが多い」という事実が良く分かります。一見強面ですが(笑)実は心優しい社長が率いるこの会 社を、しっかりPRして行きたいと思います。
形づくり
ヒアリングと同時に、順次ページ作成も進めていきました。ワイヤーフレームと呼ばれるページの構成を決めるものを作った上で、それにデザインを入れていきます。これももちろん各社で行うので、なかなか骨の折れる作業です。
また、一度のヒアリングではまとまらなかった企業は、再訪問や電話取材をすることで内容を詰めていきます。
システム導入についても苦労しました。ショッピングカートを導入する必要がありましたが、このようなモール型のショップに対応しているカートはなかなかなく、唯一見つかった2社の中から1社を選定しました。しかし、その選定した ショッピングカートはよく出来ており、各出品者毎に管理画面が用意されていて、商品の登録や受注処理、ページの編集等が各出品者毎にできます。
最初のひと通りの設定は外部制作者がするとしても、運用時には完全に出品者の作業で完了することもできます。
そうしたことを経て、ようやく形になってきたのが2013年3月頃。4月オープンに向けて、急ピッチに作業を進めてい きました。
完成、そして販促へ
そうして出来上がった共同運営型のホームページ「ひろしまど真ん中市場」。しかし、SEO対策、リスティング広告、 メール配信など、本当に重要な販促活動はこれからです。また、ページの改善も定期的に行なっていく必要があります。作りっぱなしのホームページにならないよう、これからが正念場です。